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高血圧 学び | レシピ | 医師監修

高血圧の方の食事。ポイントと改善するための食べ物・飲み物について

目次
血圧を上げる原因となる食事とは?
食事療法のポイント・食材選びと調理方法のポイント
積極的にとりたい食品(血圧を下げる食べ物・飲み物)と控えた方が良い食品(血圧を上げる食べ物・飲み物)
お役立ちレシピ

高血圧を改善する食事と聞いてどんなことを思い浮かべるでしょうか。
「濃い味の食事は控えて、味が薄い食事をすれば良いのかな?」「野菜中心の食事をすれば良い?」と、漠然と想像する方が多いのではないでしょうか。
そこで、今回は高血圧の自覚がある方も、そうではない方も、食事を見直すことで体にどんな効果があり、改善がなされるのかお話しします。

血圧を上げる原因となる食事とは?

血圧が高いと良くないことは健康診断などでも言われるためご存知の方がほとんどかと思います。では、なぜ高血圧になるとよくないのか、まずはおさらいをしてみましょう。

1. 高血圧による影響

高血圧の状態が長期間放置されると動脈硬化を招き、脳卒中などの脳血管疾患や心臓病、腎疾患など多くの疾病を引き起こすリスクが高くなります。高血圧は万病のもとなのです。
実際、高血圧と診断される血圧の値は以下の表の通り*1)です。

血圧を上げる原因は様々ですが、真っ先に思い浮かぶのはどんなことでしょうか。
大半の方が、塩分のとりすぎだと思われているでしょう。しかし、必ずしもそれだけが原因ではないのです。
では、血圧を上げる要因についてみていきましょう。

2. 塩分のとりすぎ

厚生労働省が行った平成28年国民健康・栄養調査報告*2)によると、1日あたり平均で、男性は10.8g、女性は9.2gの塩分を摂取しています。
塩分を取りすぎないようにと医師から言われますが、問題視しているは塩分に含まれるナトリウムという物質です。
ナトリウムは、体内に約100g含まれており、主に細胞の外側に存在し、細胞内外のミネラルバラウンスを一定に保とうと調整する機能を果たしています。
ナトリウムはナトリウムイオンと塩素イオンが結合した食塩という形で摂取されることが多く、小腸で吸収された後、大部分が腎臓から尿中へ排泄されます。体内のナトリウム量は腎臓での再吸収量の調節によって維持されています。

ナトリウムはカリウムとともに体内の水分バランスや細胞外液の浸透圧を維持しているだけでなく、筋肉の収縮、神経の情報伝達、栄養素の吸収・輸送などにも関わっています。
また、水分を保持しながら細胞外液量や循環血液の量を維持し、血圧を調節しています。ナトリウムを過剰にとると、この液量が増大するため血圧が上がったり、むくみを生じたりします。

3. 体重増加による肥満

高血圧の方にとって肥満は、改善が必要です。
肥満になると、酸素消費量の増加に伴い心拍出量、循環血液量の増加で血圧が上がり、心臓にも負担がかかります。
そのため、高血圧にならないように、また、高血圧の人は血圧を下げるためにも、日頃からの生活習慣の改善が必要となり、体重をコントロールすることが大事です。

では、どんなことに気をつけて何をどれくらい摂取すれば良いのでしょうか。
日本高血圧学会高血圧治療ガイドラインによると、以下の項目での生活習慣の改善が必要だとされています。

生活習慣の修正項目*3)

もっと詳しく知りたい方は、下記記事を参考にしてください。
高血圧の原因と対処法

*1)国立循環器病研究センター「成人の血圧値の分類(mmHg)」

*2)厚生労働省「平成28年国民健康・栄養調査報告 食塩摂取量の平均値及び標準偏差-地域ブロック別,平均値,標準偏差-地域ブロック補正値,総数・男性・女性,20 歳以上」 P10

*3)日本高血圧学会「高血圧治療ガイドライン 2014」

食事療法のポイント・食材選びと調理方法のポイント

先ほどの章で、生活習慣の修正ポイントを説明しました。しかし、どういったことに気をつけなければならないかが分かったとしても、それを日々の生活の中、特に食事にどのように反映していくかを知る必要があります。それぞれ確認していきましょう。

1. 食事療法のポイント

生活習慣の改善は気をつけなければいけないことがたくさんあります。しかし、ずっと続けていかないといけないことですので、最初から気負いすぎてしまうと長続きしません。
そのため、最低限これだけは絶対に守ってほしいというポイントを挙げていきます。

新鮮な食材を選んで調理する
薄味でも素材本来の味を楽しめます。
塩分の使い方にメリハリをつける
1回の食事のうち、しっかりと味付けされたものは1品にして、そのほかの料理にはできるだけ塩分を使わないようにします。醤油やソ-スはかけるよりも、小皿に入れて付けて食べるのが良いでしょう。
調味料の香りではなく、食材が焼けたときの香りを楽しみましょう。また、味が物足りないときは、かんきつ類や木の芽などの付け合わせ、そして薬味や香草、香辛料などで味の変化をつけてみるのが良いでしょう。
汁物は、1日1杯までにする
味噌汁やスープなどの汁物は、野菜など具を多くすると、汁の量が控えられて減塩になります。
また、1日1杯にしたり、減塩醤油・減塩味噌など塩分の少ない調味料を用いたりすることで、より手軽に減塩できます。味付けには、昆布・鰹節・煮干し・きのこなどのうまみを上手に使いましょう。
その他
麺類やどんぶり物、味付けご飯は、小どんぶりにしましょう。麺類のつゆは残すようにしましょう。もし飲んだとしても少なめにしましょう。

2. 調理方法のポイント

食事療法のポイントもさることながら、調理をするときにもポイントがあります。
料理を用意する人からすると、家族の中でひとりだけ減塩の人がいると「料理を2種類作るの?!」と、億劫に感じてしまう方もいらっしゃると思いますが、次のことに気をつけて調理をすること、全員が同じ食事をとることができるようになります。

香辛料を使いましょう
豆板醤、辛子、こしょう、カレー粉、わさび、しょうが、唐辛子などで味にメリハリをつけましょう。
香味野菜を使いましょう
ハーブ、セロリ、シソの葉、長ネギ、あさつき、木の芽、みょうが、粉山椒などを使って、料理の味を引き締めましょう。
酸味を活かしましょう
酢、ゆず、レモン、グレープフルーツ、すだち、トマトなどの酸味を活用して、薄味にしましょう。
種や実を使いましょう
ごま、くるみ、アーモンド、ピーナッツなどを使うと風味がアップするので、減塩効果があります。
うまみ素材を使いましょう
干ししいたけ、干し貝柱、ベーコン、干しえび、鰹節、昆布などのうまみ成分を利用して、料理にコクを出しましょう。
食材を焼いた香ばしさを活かしましょう
適度な焼き色や焦げ目は香ばしい風味がつくため、これも味付けのひとつとなります。

例えば、最低限の塩コショウだけをふり焼いたお肉にわさび醤油をつけて食べるのも良いでしょうし、きのこ類を入れて水から炊くことで、きのこの出汁が十分に出るため、お味噌を少なくした味噌汁が作れます。
そのほかにも、海鮮丼の上にみょうがを乗せることで醤油使う量を減らすこともできます。

積極的にとりたい食品(血圧を下げる食べ物・飲み物)と控えた方が良い食品(血圧を上げる食べ物・飲み物)

次に、どのような食品を積極的にとりいれるのが良いのかを説明いたします。

1. 積極的にとりたい食品

・野菜やきのこなど食材を1日に350g以上食べる
野菜、きのこ、海藻、玄米などに多く含まれる食物繊維は、小腸でのコレステロール吸収や食後高血糖を抑える効果があります。
野菜にはビタミンやミネラルも豊富に含まれており、特にカルシウム、カリウム、マグネシウム、ビタミンKなどの栄養成分は高血圧の予防・改善に役立ちます。

・果物は1日に1回程度とりましょう
生活習慣の改善や薬の服用をすることで血圧降下を行いますが、他にも果物をとることで血圧上昇予防をすることができます。
そのため、目標量として、1日200gとされており、バナナ2本 いちご16粒 キウイフルーツ2個相当とされています。好きな果物を摂取することも良いことですが、長く食べ続けていけるようにするためにも旬な果物を1日1回程度とるようにすることをおすすめします。

その他、飲み物では、緑茶やそば茶や杜仲茶、お酢ドリンク、トマトジュース(無塩)がおすすめです。
しかし、糖尿病や脂質異常症(高脂血症)などの病気を併発している場合や服用している薬によって接種可能な量や食品が変わってしまうことあるので、医師と相談するようにしましょう。

2. 控えた方が良い食品

・塩分が多い食品は控えましょう
練り製品(ちくわ、かまぼこ、ハムなど)、魚卵(いくら、たらこなど)、 魚の干物、漬物、インスタント食品、調理済みレトルト食品などは塩分が含まれる量が多いので注意しましょう。

・過度なアルコール摂取は控えましょう
お酒は適量であれば血管を拡張する効果や、リラックス効果があるため、一時的に血圧を低下させます。しかし、飲み過ぎや習慣的な飲酒は高血圧の原因になります。

アルコール摂取量の目安 *4)
・ビール(アルコール度数5度) 中瓶1本(500ml)
・日本酒(アルコール度数15度) 1合(180ml)
・ウイスキー・ブランデー(アルコール度数43度) ダブル1杯(60ml)
・焼酎(アルコール度数25度) 0.6合(約110ml)
・ワイン(アルコール度数14度) 1/4本(約180ml)
*4)公益社団法人アルコール健康医学協会「飲酒の基礎知識」

厚生労働省「 健康日本21(アルコール)」

お役立ちレシピ

ここまでの段階で、どんな食材を使用するのが良いのか、どんな調理方法が適しているのかを知ることができたと思います。 しかし、肝心のレシピがないと分かりづらいと思いますので、何個かレシピを紹介したいと思います。

ベビーリーフとオレンジのサラダ
<材料>1人分
・ベビーリーフ 1/2袋
・オレンジ 1/2玉
・アーリーレッド(赤たまねぎ) 1/4個
・鶏ささみ 1/2本
・酒 小さじ1
・塩こしょう 少々
★オレンジ果汁 小さじ1
★酢 小さじ1
★砂糖 小さじ¼
★オリーブオイル 小さじ2
★塩こしょう 少々

<作り方>
①アーリーレッドは薄切りにして水にさらして水気を切る。ベビーリーフはさっと洗って水けを切る
②オレンジは皮をむいて果肉のみ取り出し、半分に切る
③鶏ささみは耐熱容器に入れて酒、塩こしょうを加えてふんわりとラップをし、600Wのレンジで3分加熱して粗熱をとる。手で食べやすい大きさにさく
④ボウルに★を全て入れて混ぜ、ドレッシングをつくる
⑤器に全ての食材と★を入れてさっと混ぜる
鶏肉ときのこのポン酢炒め
<材料>1人分
・鶏もも肉 1/2枚(100g)
・エリンギ 1/2パック
・しめじ 1/2パック
・大葉 3枚
・サラダ油
・ポン酢 大さじ½
・おろししょうが 小さじ¼
・塩こしょう 少々

<作り方>
①大葉は千切りにする。しめじは根元を切り落とし、食べやすい大きさに分ける。エリンギは斜めに薄切りにする
②鶏肉は一口大に切り、塩こしょうをする
③フライパンにサラダ油を入れて中火で熱し、鶏もも肉を皮が下になるように並べ、火が通るまで両面返しながら焼く
④しめじ、エリンギを加えてしんなりするまで炒める
⑤ポン酢、おろししょうがを加えて味がなじむまで炒め合わせる
⑥器に盛り、大葉をのせる
 
白身魚のレモン蒸し
<材料>1人分
・白身魚(ひらめなど) 1切れ
・レモン(国産) 1/2個
・赤パプリカ 1/2個
・玉ねぎ 1/2玉
・オリーブオイル 大さじ1/2
・酒 大さじ2
・パセリのみじん切り 少々

<作り方>
①レモンは薄い輪切りにする。赤パプリカは細切りにする。玉ねぎは薄切りにする
②フライパンにオリーブオイルを入れて中火で熱し、白身魚を入れ両面を焼く。空いたところで玉ねぎ、パプリカをしんなりするまで炒める
③レモンを並べて入れ、酒を加えてふたをして弱火で7分ほど蒸し焼きにする
④器に盛り、パセリをのせる

ここまでお伝えしてきた通り、高血圧治療には生活習慣の改善が必要となり、特に日々の食事についてのポイントが多くあります。 全部を理解した上で、その都度判断をしながら改善をしていくことができれば良いのでしょうが、日々忙しい生活を送っている方にとってそれはとても大変なことだと思います。 また、聞きたいことができた時に、わざわざ病院まで出向くのも大変ですから、すぐに質問ができる環境というのもなかなか持つことができないかと思います。そのような時に活用できるのがオンライン診察です。

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この記事の監修者

つなぐクリニックTOKYO 監修医師
MCS東京銀座クリニック 院長
知久 正明 (ちく まさあき)
【略 歴】
日本大学医学部大学院修了・国立甲府病院・国立循環器病センター・日本大学医学部循環器 内科・敬愛病院付属クリニック院長・MCS東京銀座クリニックを開業

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