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“スマホ診”が医療費を削減する!?国民医療費と生活習慣病の深い関係

目次
増え続ける国民医療費
国民医療費の内訳
医科診療医療費の内訳
生活習慣病が循環器疾患のリスク要因
“スマホ診”が国民医療費を削減する!?

2018年9月に厚生労働省より、平成28年度(2016年4月~2017年3月)の国民医療費の概況が発表されました。この記事では、増え続ける国民医療費と私たちつなぐクリニックTOKYOが医療サービス“スマホ診”で最も診療に力を入れている生活習慣病(高血圧症、脂質異常症、糖尿病、高尿酸血症)の深い関係性について、説明していきたいと思います。

増え続ける国民医療費

我が国における国民医療費は、人口の増加はさることながら、高齢化や医療技術の発達などに伴い、年々増加が続いています(下表)。2018年に発表された2016年度の医療費は42 兆 1,381 億円となり、人口一人当たりで換算すると33 万 2,000 円となっています。

現在、この医療費の充当は、私たちが普段健保組合・協会けんぽ・国民健康保険などに支払っている「保険料」ではまかないきれず、合計約42兆円の医療費のうち約16兆円は「公費」、つまり私たちの税金や国債などで支払われ、補填されている形となっています。
本来、戦後の高度成長期において、生産年齢人口が増加し続ける中では、保険料と患者自己負担の1~3割のみで収支がバランスするはずの保険医療システムでしたが、総人口は減少し高齢者が増加する中で、完全な赤字状態が続いており、そもそも現在の人口構造とは仕組みとして合致していないことが窺えます。

国民医療費の内訳

さて、そのような国民医療費ですが、どのような種類があり、どのような内訳になっているかを見ていきましょう。医療費は「医科診療医療費」、「歯科診療医療費」、「薬局調剤医療費」の大きく3つに分類されます。
以下、それぞれの医療費について見ていきましょう。

医科診療医療費
私たちが病院やクリニックにおいて医師の診療に対して支払う診療費、健康保険等の給付対象となる柔道整復師・はり師等による治療費(事故や怪我などの治療)などが含まれています。医療機関での診療費にいついては、入院医療費と入院外医療費に細分されます。
この医科診療医療費は医療費全体の70%以上を占めており、最も構成比が高く、2016年度は約30兆円となっています。
歯科診療医療費
私たちが歯医者支払う診療費にあたります。全体の約7%を占めており、2016年度は約2.9兆円となっています。
薬局調剤医療費
私たちが医師から発行された処方箋に基づいて、調剤薬局で受け取る薬剤などの金額(調剤基本料等技術料と薬剤料の合計)となります。医療費全体の18%を占めており、医科診療医療費に続いて構成比が高く、2016年度は7.6兆円となっています。
診療種類別国民医療費構成割合

引用元:厚生労働省「平成28年度 国民医療費の概況」
引用元:厚生労働省「平成28年度 国民医療費の概況」

医科診療医療費の内訳

続いて、私たちクリニックと関わりが大きい医科診療費を更に分解して見ていきましょう。下表は、傷病分類別の医療費の上位5位をまとめたものになります。

引用元:厚生労働省「平成28年度 国民医療費の概況」

最も大きな構成を占めるのは、循環器系の疾患で約5.9兆円(19.7%)となっています。循環器系の疾患とは、脳血管疾患(脳卒中)や虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞など)などで、発症すると救急搬送などを始めとして、多くの医療処置とケアが必要になってきます。

続いて、新生物(腫瘍)が4.2兆円(14.1%)となっています。新生物(腫瘍)とは、いわゆる癌のことで、上皮細胞から発生するような、肺がん・乳がん・胃がん・大腸がん・子宮がん・卵巣がんなどに加えて、白血病・悪性リンパ腫・骨髄腫や、肉腫といわれる骨肉腫・軟骨肉腫・横紋筋肉腫・平滑筋肉腫・線維肉腫・脂肪肉腫・血管肉腫なども含まれます。

これら上位2つに分類される疾患は、我が国の死亡率でも上位を占めている状況となっています。

生活習慣病が循環器疾患のリスク要因

前項で説明した、我が国において医科診療医療費で最も高い構成比を占める循環器系疾患ですが、実は私たちに身近な生活習慣病(高血圧症、脂質異常症、糖尿病など)と非常に深い関係性があります。
脳血管疾患(脳卒中)や虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞など)などの循環器系疾患のリスク因子は主に4つあり、①高血圧症、②脂質異常症、③糖尿病、④喫煙習慣がそれにあたります。これらの4つは、まず動脈硬化を引き起こし、それが原因となって脳卒中や虚血性心疾患を引き起こします。

つまり、高血圧症、脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病が、循環器系疾患を引き起こすと言っても過言ではありません。
そして厄介なのは、これらの生活習慣病は自覚症状がなく、放置すると症状が進行してしまうことです。自覚症状がないことで、通院や治療の継続にはフラストレーションが伴い、罹患者の約30%は治療をしていないか治療を離脱していると言われています(当クリニック調べ_2018年3月インターネット調査)。
その結果、ある日突然脳血管疾患(脳卒中)や虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞など)を引き起こし、死亡または寝たきりになってしまうリスクを増大させているのです。

このあたりの数値については、また後日、別の記事にて詳しく説明していきたいと思います。

“スマホ診”が国民医療費を削減する!?

さて、ここで私たちつなぐクリニックTOKYOの“スマホ診”サービスについて説明したいと思います。“スマホ診”は自費診療(自由診療)とオンライン診療を組み合わせることで、オンライン診療の時短価値や利便性を最大化し、医師とのつながりを感じられる診察を提供する当院のサービスです。
私たちはこのサービスを主に生活習慣病(高血圧症・脂質異常症・糖尿病)の患者さまを対象として提供しています。そうすることにより、“スマホ診”は2つの面から国民医療費を削減する医療サービスであると考えています。

生活習慣病治療の医療費削減
まず1つ目は、生活習慣病(高血圧症・脂質異常症・糖尿病)の治療に自費診療(自由診療)を選択してもらうことで、“直接的な”医療費の削減を実現します。保険診療であれば医療費全体の7割となる保険者負担がなくて済むため、その分がすべて削減できます。
患者さまは生活習慣病の通院の待ち時間などにフラストレーションを感じていることも多く、“スマホ診”は、そのような患者さまに時短や利便性の価値を提供することで利用を促します。
循環器系疾患の予防による医療費削減
2つ目の削減は、生活習慣病(高血圧症・脂質異常症・糖尿病)をきちんとケアまたは治療することによる循環器系疾患の発症予防による、“間接的な”医療費削減です。
先述のとおり、“スマホ診”サービスは時短や利便性といった患者価値を提供します。つまり、現在治療を続けている方に対しては、治療の継続をサポートし、通院していない方や、通院を離脱してしまった方に対しては、治療に開始するまたは再度治療を始めるきっかけを作ることができます。

このように、つなぐクリニックTOKYOの“スマホ診”は、ただの自由診療のオンライン診療サービスではなく、生活習慣病(高血圧症・脂質異常症・糖尿病)の治療をもっと身近なものにすることで、結果的に国民医療費の削減を目指す医療サービスになります。
私たちが考える持続可能な新たな医療のかたち、それが“スマホ診”です。

記事中で触れた、生活習慣病患者の課題や悩みについては、別途インターネット調査を行っていますので、後日記事にしたいと思っています。




この記事の執筆者

つなぐクリニックTOKYO事務長
酒井 真彦 (さかい まさひこ)


【略 歴】

早稲田大学政治経済学部政治学科卒業、
早稲田大学ビジネススクール(MBA)修了
大手製薬会社、リクルートライフスタイル等で
医療・ヘルスケア領域の新規事業企画を担当した後、
医療法人社団ウェルエイジングにて
つなぐクリニックTOKYOの開院に参画

この記事の監修者

つなぐクリニックTOKYO 監修医師
MCS東京銀座クリニック 院長
知久 正明 (ちく まさあき)
【略 歴】
日本大学医学部大学院修了・国立甲府病院・国立循環器病センター・日本大学医学部循環器 内科・敬愛病院付属クリニック院長・MCS東京銀座クリニックを開業

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